天丼 | 天丼意味
天丼(てんどん)は、丼鉢に盛った飯の上に天ぷらを載せた日本の丼物。天ぷら丼(てんぷらどんぶり)の略称であるが、今日ではもっぱら「天丼」と呼ばれている。食器を重箱としたものは天重(てんじゅう)と呼ぶ。昔ながらの江戸前の天丼天ぷら専門店や蕎麦屋、また割烹料理店や大衆食堂、弁当屋など和食を扱う飲食店全般で提供される。天丼を専門に扱う「天丼専門店」も存在する。天丼の誕生については、江戸時代の末期とする説があり[1]、新橋にあった「橋善」の前身である蕎麦屋の屋台(1831年創業)を嚆矢とする説[2]や、現存する...
天丼(てんどん)は、丼鉢に盛った飯の上に天ぷらを載せた日本の丼物。天ぷら丼(てんぷらどんぶり)の略称であるが、今日ではもっぱら「天丼」と呼ばれている。
食器を重箱としたものは天重(てんじゅう)と呼ぶ。
昔ながらの江戸前の天丼天ぷら専門店や蕎麦屋、また割烹料理店や大衆食堂、弁当屋など和食を扱う飲食店全般で提供される。天丼を専門に扱う「天丼専門店」も存在する。
天丼の誕生については、江戸時代の末期とする説があり[1]、新橋にあった「橋善」の前身である蕎麦屋の屋台(1831年創業)を嚆矢とする説[2]や、現存する店の中では最古の天ぷら屋とされる浅草雷門の「三定」(1837年創業)を先駆けとする説[3]が唱えられている。また明治時代に開発されたという説では、天丼は1875年(明治8年)ごろに神田鍛冶町の「仲野」という店舗で発明されたものとしている[4][5]。
天丼の価格は明治20年には3銭、大正8年は25銭、昭和12年は40銭程度であり、東京の庶民に古くから親しまれてきた日本流のファストフードである[6]。
揚げたての天ぷらを煮立てた甘辛い丼つゆにどっぷりと浸して(「くぐらせる」と表現する)丼飯に載せるのが伝統的な江戸前天丼の作法である[7]が、全国的には天ぷらを載せてから丼つゆを回しかけるスタイルのほうが多くみられる。立ち食いそば店などでは、揚げ置きの天ぷらをつゆで軽く煮て載せる。あまり一般的ではないが、味付けが塩だれであったり、ごま塩や別添のつゆを各自の好みでかけさせたりする店もある。丼つゆは通常、醤油・みりん・砂糖などを合わせて煮切った濃い目のものが使われる。店によっては天ぷらが真っ黒となるほど濃いものもあり、黒天丼と呼ばれ名物となっている例もある。天ぷらの衣も揚げたての食感を尊ぶ店もあれば、素早く蓋をしてしんなりさせ「出前の味」として供する店[8]もあり様々である。
典型的な「そば屋の天丼」白飯に天ぷらを載せた丼物は基本的にすべて天丼と呼ばれるが、単に「天丼」としてメニューに載る場合は海老・いか・キスなど魚介類の天ぷらをメインに、小海老・小柱・いか・ミツバなどを用いた小ぶりのかき揚げと、彩りとしていんげん・ししとう・ナス・かぼちゃ・レンコンな...